表題番号:2015B-479 日付:2016/03/24
研究課題パラグアイ共和国イグアス移住地における持続可能な農業の展開
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等学院 教諭 佐々木 智章
研究成果概要
 2014年、2015年の現地調査をもとに、パラグアイ共和国のイグアス移住地における日本人移民の農業経営を教材にして授業を展開し、研究成果の少ない南アメリカの地誌学習の展開について検討を行なった。
 大豆の大規模栽培を中心に発展してきたイグアス移住地でも、環境保護意識の高まりによって農地の拡大は難しくなっている。こうした状況に対して、日本人農家は組織的に植林活動を行い、営農と環境保護の両立に努めている。高校3年生における南アメリカの地誌学習の一部として、現地調査で得られたインタビュー動画、写真、図などを教材とし、2時間の授業を構成した。その結果、南アメリカと日本との関係を意識させることができ、地球的課題であるブラジルの熱帯雨林伐採についてより深く考えることが可能になったと思われる。
 一方、授業は南アメリカの地誌学習の一部として構成したが、事例はパラグアイのイグアス移住地である。ブラジル、ペルー、ボリビアなど他の日本人移住地等での調査も行い、より広いスケールでの日本人移民の役割について検討すべきであり、こちらは今後の課題としたい。