表題番号:2015B-476 日付:2016/04/07
研究課題唐代墓室壁画の基礎的研究─出土文字資料(墓碑誌)と伝世資料による─
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等学院 教諭 小林 岳
研究成果概要
 さきに私は、唐の章懐太子李賢と妃嬪南陽張氏と清河房氏の人物像を伝世文献と章懐太子李賢墓出土墓誌の解析によって明らかにし、さらに同墓後墓室壁画に見える2面の貴婦人坐像を張氏と房氏に比定できることを論証した(拙著『後漢書劉昭注李賢注の研究』第二部、汲古書院、2013年)。この研究は、上記の研究成果を援用して懿徳太子(李賢の甥)、永泰公主(同姪)および李承乾墓(李賢の伯父)、李泰墓(同)などの唐朝を代表する墓室壁画について伝世文献と出土墓誌等の解析からなる新視点によって墓主の人物像と墓室壁画の全体像を明らかにすることを目指すものである。今次はおもに中国人研究者によって公刊された最新資料の分析および既収集墓誌資料等の分類と解析をおこなう基礎的作業に従事した。