表題番号:2015B-400 日付:2016/04/12
研究課題視覚誘発電位を利用した運動視機能・視知覚の簡易評価法の開発と神経機構の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 准教授 百瀬 桂子
研究成果概要
運動残効方向の他覚的検出が可能か調べることを目的とし,複数の時間・空間周波数の刺激条件でSSVEP測定をした結果,後頭部から後側頭部にかけてSSVEPの1F成分に位相差が生じ,運動残効方向の他覚的検出が可能であることが示された.しかし,刺激条件の違いにより,位相差の大きさや,特徴が現れる部位に違いがみられた.これらは,視覚コントラスト感度特性の違いや,脳各部位の神経細胞の受容野の大きさの違いなどが影響している可能性がある.今後1F成分の位相差が生じるメカニズムの解明を行い,さらに多くの時間・空間周波数について検討することで,運動知覚の他覚的評価法の確立と運動視の神経基盤の解明に寄与すると期待される.