表題番号:2015B-312 日付:2016/03/15
研究課題テラヘルツ波照射によるデオキシリボ核酸の高次構造制御と機能性付与
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 大木 義路
研究成果概要
テラヘルツ域を含む遠赤外光の全域においてDNAの吸収スペクトルを取得し,その解析を行うことを目的としている。本年度は,ヌクレオチドがチミン,アデニン,グアニン,シトシンの各塩基を持つ一本鎖DNAとともに,ヌクレオチドの構成要素の一つであるデオキシリボースの遠赤外吸収スペクトルを得た。その結果,塩基の種類によらず100~300cm^-1と520~570cm^-1付近に広い吸収が現れ,チミンを塩基としたDNAにのみ強度がチミンの総数に比例する吸収が422cm^-1と490cm^-1付近に現れる。一方で,デオキシリボースは100~600cm^-1の波数域において特徴的な吸収を持たないことが分かった。