表題番号:2015B-233 日付:2016/03/31
研究課題海岸構造物や沿岸環境が津波の浸水過程に及ぼす影響の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 講師 三上 貴仁
研究成果概要
 東日本大震災では多くの海岸堤防が越流する津波により甚大な被害を受けており、越流する津波に対しても粘り強く効果を発揮する海岸堤防の整備が求められている。海岸堤防を越流する津波の挙動やそれに対する海岸堤防の応答については研究が進められているが、その際に海岸堤防周囲の環境を考慮したものはまだ少ない。そこで本研究では、周囲の環境のうち、海岸堤防の背後に位置する防潮林と海中に位置する離岸堤を考慮して、津波襲来時に海岸堤防周辺で生じる流体運動の分析を行った。東日本大震災における実例の分析と水理実験を行うことにより、海岸堤防への影響を低減する防潮林と離岸堤の条件について基礎的な知見を得ることができた。