表題番号:2015B-115
日付:2016/02/19
研究課題反応オートマトンによる生体化学反応系の構成的解析
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 教育・総合科学学術院 教育学部 | 教授 | 横森 貴 |
- 研究成果概要
反応オートマトン(RA: Reaction Automaton)は自然計算における計算モデルのひとつである“化学反応系に基づく計算システム”である.本研究においては,反応a=(R,I,P)のうちで抑制分子Iがない場合のRAをChemical RA(CRA)として定義し,その計算能力について解析し以下の結果をえた.
1).空入力モードを許す極大並列適用によるCRAは,チューリング万能計算能力をもつ.
2).空入力モードを許す逐次的適用によるCRAは,ペトリネットの計算能力と同等である.(即ち,逐次的適用による計算能力は極大並列適用よりも真に劣る.)
3).RAモデルによる計算に関する限り,反応aにおける抑制分子Iの存在の有無は,極大並列適用と逐次的適用とにおいて大きな差異を生じることが示された.