表題番号:2015B-106 日付:2016/03/09
研究課題古代語における述語の文法カテゴリとその相互交渉に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 仁科 明
研究成果概要

 「らむ」や「べし」の意味の広がりとその変化をとらえるべく、上代と中古の資料に関して調査を行った。「らむ」は「推量」と「眼前現状に対する驚き」があらわされる。また、「べし」については客観的な状況を描写する用法と推量や規範に関わる用法がある。今年度の研究ではそうした用法分化を説明すべく関連概念の検討を行った。上代の「らむ」については、述語体系に関する検討とあわせて論文化し、その他の問題についても、論文化を準備中である。

 また、関連して、いくつかのカテゴリにかかわる助詞の歴史、条件表現形式などについても、検討を行った。