表題番号:2014S-070 日付:2015/03/22
研究課題生命保険における収益性とリスクのバランスを考慮するプライシングに関する考察
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 大学院商学研究科 助教 大塚 忠義
研究成果概要
 生命保険の保険料算出方法は収支相等の原則と大数の法則を基礎としている。しかし収支相等の原則のもとでは、現在の金融環境、保険市場の変化に対して適切な対応がとれているとはいえない。また、ソルベンシーマージン比率には、自己資本のみに焦点をあて責任準備金の十分性を検証していないという問題がある。
 これらの問題は、経済価値基準によって資産および負債を評価することによって解決することが期待できる。すなわち、トータルバランスシートアプローチによって責任準備金と自己資本を合わせて支払能力の大きさを測ることができる。また、市場整合的な責任準備金により保険負債に含まれる保守性を明示することが可能となる