表題番号:2014K-6293 日付:2015/04/29
研究課題伝統的大工技術書における木割と図面の相関関係
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 准教授 小岩 正樹
研究成果概要
本研究は、日本の伝統的木造建築技法が記された中世から近世にかけての技術書を対象として、記述された文章と描画された図との内容を読み解き、相互影響性等を考察することで、技術の表現や記録伝達の観点から、社会的影響性や歴史的変遷の意義を明らかにするものである。対象としては、鎌倉大工の活動の一環を追う目的で、鎌倉系統の大工組織・河内家の文書「鎌倉造営名目」における木割史料、鎌倉国宝館に所蔵されている絵図史料、実際に河内家が建造した横浜市戸塚区に現存する建築を取り上げ、相互比較を行った。結果、作成された絵図や仕様書などの建築図書の分析を通じて、技術書の汎用性、大工と彫工の職能の差などが明らかとなった。