表題番号:2014K-6284
日付:2015/04/09
研究課題出土画像資料・文字資料による初期北魏社会の研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 本庄高等学院 | 教諭 | 三崎 良章 |
- 研究成果概要
- 本研究は、内蒙古自治区や山西省大同市周辺で出土した4~5世紀の壁画・木板画等や墓誌等を収集し分析することにより、初期北魏社会の状況を明らかにすることを目的としたが、特に北魏社会における烏桓の動向を検討した。その結果、次のような見通しを得た。烏桓は北魏に支配されると拓跋部や漢族との融合が進展したが、王建や王冏、桓貸等、烏桓系と推定される人物が北魏社会に一定の影響力を持っていたことも確実である。また代郡桑乾の朱氏のように、烏桓からのつながりを意識した一族は存在していた。すなわち北魏時代には烏桓の拓跋や漢族への融合は進展するが、その痕跡は完全には消滅しなかったと見ることができる。