表題番号:2014K-6264 日付:2015/04/10
研究課題原子力発電の安全規制と社会的能力に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 大学院アジア太平洋研究科 教授 松岡 俊二
研究成果概要

 福島事故を契機に原子力に対する社会的規制のあり方が大きな学術的・社会的課題となっている。本研究は、社会科学における制度論アプローチにより、原子力発電の安全規制と社会的能力との関係を明らかにすることを目的とした。研究の結果、日本の原子力規制制度は、2012年の原子力規制委員会(NRA)の設置により、従来の原子力安全・保安院と原子力安全委員会という「ダブルチェック体制」の問題点が克服され、規制機関の独立性や透明性が確保されたと評価した。しかし、NRAの組織形態や、NRAが環境省の外局として位置づけられた点は、今後の検討課題であると評価した。また、リスク・コミュニケーションも今後の大きな課題であると評価した。