表題番号:2014K-6254 日付:2015/04/04
研究課題北極海の利用と開発に関するガバナンスと国際法の役割
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 国際教養学部 教授 池島 大策
研究成果概要

 航路や資源開発が注目される北極での妥当なガバナンスには、北極評議会(AC)や国連海洋法条約等の既存の枠組みの可能性と限界を客観的多角的に検討する必要がある。第1に、ACのガバナンスが正統性を有するかについて、オブザーバーの視点から検討することは意義深い。第2に、北極海における環境と開発の両立を図るべく持続可能な開発のための取組を再検討する必要がある。第3に、ACの範囲外となる安全保障上の課題に既存の枠組み以外にどう対処するかを検証するべきである。ACのオブザーバーとなった日本は、中国や韓国とも連携しつつ、自国の立場を弁えつつ、科学、環境、開発などに経験や実績を活かしつつ、国際協力を推進すべきである。