表題番号:2014K-6226 日付:2015/04/20
研究課題民俗芸能の聖化と遺産化の過程に関する人類学的研究:ウエスカの踊り手を事例に
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 准教授 竹中 宏子
研究成果概要
 本研究はスペイン・ウエスカ市で毎年8月に行われる聖ロレンソ祭において、守護聖人「ロレンソ」と並んで最も注目を浴び、当聖人祭やウエスカを代表すると考えられる「ダンサンテス(踊り手)」の聖化と遺産化の過程を文化人類学の視点から明らかにすることを目的としている。文献調査、祭の参与観察、聞き取り調査や会話から、ダンサンテス自身の意識の変化(1980年代頃から)、ダンサンテスに対するメディアの変化(1990年代頃から)、そしてダンサンテスを受け止める一般市民および権威者の変化、の3点を捉えることができた。この成果を踏まえて現在、ダンサンテスの神聖化と遺産化に関する理論的な枠組みを入れた考察を急いでいる。