表題番号:2014K-6211 日付:2015/04/10
研究課題食料統計センサスに接続可能な潜在生産力モデルの理論的基礎
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 教授 太田 俊二
研究成果概要

本研究課題では、自然植生の生産力にもとづく作物収量評価の基幹となる、植物生産力モデルの理論的基礎を構築した。本モデルでは、気象データを入力値として植物の生産量を推定し、それをもとに植物の生長をモデル内部で計算した。また、生物化学的なアプローチと群落の熱収支・水収支的なプロセスを組み合わせ、生産量と蒸発散量などの整合性がとれるまで計算を繰り返すことにより、光合成や蒸散に関係する経験式やパラメータが少なくて済むようにした。その結果、従来型の経験式に強く依存しなくても、植物の生産力をより理論的に推定できた。本モデルにより、植生タイプごとの現実的な生産量や蒸発散量の時間的挙動を再現できた。