表題番号:2014K-6203 日付:2015/04/14
研究課題途上国・新興国における知的財産権保護戦略の経済学的調査研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 教授 土門 晃二
研究成果概要

本研究では、現地調査をもとにした知的財産権保護と取締りに関する誘因との関係を考察した。調査対象は、バイク模倣部品と日本食品である。調査地域は、ベトナム、タイ、インドネシアを中心に、東南アジア全域である。模倣品市場の関係者へのインタビューを地道に行い、またアンケート調査を実施し、権利侵害の背後で作用している各経済主体の行動誘因について調査した。その結果、情報の非対称性が存在する状況で、バイク模倣部品で生じている模倣行為を助長している囚人のジレンマ的な状況が明らかなり、その状況をベトナムとラオスで確認した。また、飲食店向けの輸入業者が、模倣食品供給に大きな影響を与えていることも分かった。