表題番号:2014K-6181 日付:2015/04/06
研究課題過酷事故時の溶融炉心冷却を目指した多相流体の自然循環流動特性予測に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院先進理工学研究科 特任教授 師岡 愼一
研究成果概要

苛酷事故時に原子炉からの放射性物質の漏えいを防ぐためには、圧力容器下部ヘッドを溶かして漏えいした溶融炉心(デブリ)を無電源で原子炉格納容器内にとどめることが必須である。このため、原子炉格納容器下部にデブリを捕獲して自然の力を利用して冷却する溶融炉心冷却システムの除熱性能(限界熱流束)を増大させることが必要である。

 申請者は、水と気相の密度差で発生する自然循環とナノ粒子の限界熱流束向上効果を組み合わせることにより無電源(自然力)で溶融炉心を冷却することを考えている。本課題では、ナノ流体の自然循環流量への影響を評価するため、モデル(ボイド率、圧力損失の予測)を改良し、多相流体にも適用できる自然循環流量予測手法の検討を行い、予測手法の構築を行った。今後は、多相 流体の試験データの比較検討を行う。