表題番号:2014K-6179 日付:2015/04/20
研究課題暗黒物質探索のためのアルゴン光検出器開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 理工学術院総合研究所 准教授 寄田 浩平
研究成果概要
本研究の目的は、低質量領域(WIMP質量10GeV付近)にも感度をもつ「気液2相型アルゴン光検出器」を開発・構築し、暗黒物質探索を行うことである。γ線由来の背景事象と信号事象に対し、Ar蛍光の波形分別(時定数の違いによるfast/slow比)による識別力に加え、気・液2相式によるS2/S1比を用いて識別能力を高めるのが基本概念である。早大構内に構築したプロトタイプ検出器(有効質量~1kg)を用いて本実験に必要なハードウェア要素開発を一通り行った。今年度までに達成した成果を以下に列挙する。
(1) Ar2相式検出器の長期運転・安全運用維持の確立
(2)
液面維持、高純度、高電場印加装置の構築
(3)
光検出効率 ~10pe/KeVeeの達成(世界最高光量)
(4)
γ/nの識別能力の評価、地上での中性子束の測定
(5) VUV-MPPC
の新規開発試験と評価、実験利用の検討