表題番号:2014K-6143 日付:2015/04/03
研究課題海水の灌漑用水化と塩害耕作地の再生に焦点をあてた省エネ低コスト型資材の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 香村 一夫
研究成果概要


 本研究は,自然に存在する火山灰土壌をベースにして,それにある種の無機化合物を添加した資材を開発することにより,低環境負荷型の脱塩資材を開発する試みである.

 以下に記す4種の火山灰土壌を用意し,添加無機化合物として酸化マグネシウム(MgO)を用いた.鹿沼土とアロフェン標準試料は非晶質・準晶質粘土鉱物,赤玉土は結晶性粘土鉱物および非晶質・準晶質粘土鉱物,クロボク土は結晶性粘土鉱物および腐植に富む.塩分吸着能力試験では,鹿沼土にMgOを混合したとき,吸着量の顕著な増加が認められた.塩分吸着試験前後に同定される鉱物を比較すると,鹿沼土とMgOの混合では,吸着試験中にLDHが生成されたことを示唆する結果が得られた.