表題番号:2014K-6140 日付:2015/04/07
研究課題モーラ型言語リズムと記譜法に共通する属性の検証:新記譜法の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 片田 房
研究成果概要

本研究では、ウィリアムズ症候群児者の特徴のひとつである「生得的な音楽性に恵まれながらも楽譜が読めないという非能力」が、五線上に生起する音符の高低差と音の長さの読み取りに必要な加算の二つを排除した新記譜法の開発により、「楽譜が読めるという能力」に転換できることの認知的・言語学的根拠を呈示した。特に被験者のモーラ型言語リズムへの良好な反応に着目し、モーラ型リズムと音符との間には「等時性」という共通の特性があり、SongSpeechに共通する基本的で普遍的な能力の基礎にあるのがこの「等時性」であることを提唱した。本成果は、‘障害’はすべての人間を内包する連続体の概念であり、指導法の工夫によりインクルーシブ教育の実現を可能とする一例として、国際学会等で発表した。