表題番号:2014K-6071
日付:2015/03/03
研究課題『論語』の解釈よりみた日中思想の比較研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 文学学術院 文学部 | 教授 | 渡邉 義浩 |
- 研究成果概要
- 現在完存する最古の『論語』である何晏の『論語集解』、断片的に出土している鄭玄の『論語注』以前の論語である定州『論語』について、『論語注』との関係を考察した。その結果、定州『論語』は、『漢書』芸文志に、鄭玄『論語注』へと継承されたと伝わる張禹の『論語』の未定稿本ではないか、との仮説に到達した。それを実証するために、『春秋繁露』に残る『斉論』と比較して、その結果を『東方学』に掲載した。また、張禹の論語に直接繋がる『魯論』、校勘に用いられた『斉論』とは別に存在した『古論』が、『史記』の仲尼弟子列伝に残ることを『孔子家語』との関わりから論証し、『中国-社会と文化』に掲載した。