表題番号:2014K-6041 日付:2015/03/29
研究課題1歳児の合理的模倣能力に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 教授 大藪 泰
研究成果概要

 人の乳児は、他者の動作を見たとき、その動作を模倣する合理的理由があるときに模倣することが知られている。この「合理的模倣」は、欧米の研究では生後12か月から14か月で可能とされる。本研究では、14か月児と18か月児を対象に、額押し行動の合理的模倣能力を検討した。例示者が、手が子どもに見える条件もしくは手が子どもに見えない条件で、額でパネルを押して点灯させた。14か月児群では、両条件で額押し模倣の出現率に差はなかった。18か月児群では、手が見える条件で額押し行動が有意に多く出現し、合理的模倣が確認された。日本の乳児にも合理的模倣が出現すること、しかしその出現時期は約半年遅れる可能性があることを示唆する知見が得られた。