表題番号:2014K-6032 日付:2015/04/08
研究課題わが国における知的財産法関連判例の最新動向の調査研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 法学部 教授 高林 龍
研究成果概要
本研究は,わが国における知的財産法関連判例の最新動向の調査研究を行うものであり,文献収集等は主として個人研究費を活用して行い,個人研究 費ではカバーできない,研究補助員の協力を得た研究とか,あるいは判例調査に必須となる判例データの収集機材等の充実をも併せて行おうとするものである。その 結果,① 知財高裁大合議の2013年2月の損害賠償額の算定に関するいわゆる「生ごみ処理容器事件」判決を素材として,特許法の損害賠償額の認定に関する論考を纏めて,2015年に刊行される中山信弘先生古稀記念論文集に登載される予定である。② クレーム解釈論や均等論に関する知財高裁等の判例を総括する論考を纏めて2015年に刊行される飯村敏明先生退官記念論文集に登載される予定である。③ 2014年度の工業所有権法学会で「均等論,覚醒か死か」とのテーマで行われた研究会において,同問題に何する判例と理論の分析に関する報告を行い,その論考が2015年に刊行される工業所有権法学会年報に登載される予定である。さらに,本研究費では,判例データ集積必須なパソコンの更新,ソフトウェアの購入を行い,単年度限りではなく,継続的に知的財産関係判例の集積や調査を行う基盤の充実を図ることができた。。
 これらの研究活動によって,知的財産法の理論と実務を連動させ,また知財法と民事法とを架橋するための研究が一歩も二歩も前進したものと自負している。