表題番号:2014K-6029
日付:2015/04/09
研究課題許可の抗弁と環境損害に対する責任(制度)
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 法学学術院 法学部 | 教授 | 大塚 直 |
(連携研究者) | 法学部 | 博士後期課程 | 二見絵里子 |
- 研究成果概要
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本研究は、環境リスクに対する規制として、化学物質や遺伝子組換え技術の活用のような最先端技術には許可制や届出制が用いられているが、そのような許可や届出が与えられた活動によって環境損害が引き起こされた場合には、事業者に責任を課することは適切なのか、汚染原因者への責任の免責として許可の抗弁がどの程度認められるべきかという問題を検討することである。この点、フランスの民事責任に関する学説は許可の抗弁により民事責任を制限することに反対するものが多いが、判例は、行政許可がある場合には民事責任の一部である民事差止は認めないとしており、この点は環境損害にも及ぶものと解される。