表題番号:2014K-6024 日付:2015/04/06
研究課題成年後見人の選任に関するフランス法の規律-成年後見の「社会化」
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 法学部 准教授 山城 一真
研究成果概要
 本研究は、フランス法における成年後見人選任段階の実務運用を考察することを目的として進められた。この計画に基づいて、年度前半においては、前年度までの研究によって得られた成果を補充したうえで、「フランス法における法定後見申立段階の法的規律」に関する2つの研究報告を行った。
 以上に対し、年度後半においては、障害者の権利に関する条約に対するフランス法の対応を明らかにする必要が大きいと考え、法定後見の制度類型論を考察することへと研究の重点を移行させた。フランスの学界としては、少なくとも現時点においては、2007年法改正後のフランス法は条約の観点からの検証に堪え得るものとなっているとの理解が示されているようであったが、この点については、引き続き検討を加えていく必要があると考えている。なお、この研究の成果の一部は、2015年5月に開催される日本成年後見法学会にて報告される予定である。