表題番号:2014K-6010 日付:2015/04/13
研究課題動員圧力下の有権者の投票行動:業績投票との関連に着目して
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 助手 遠藤 晶久
研究成果概要
 本研究課題では、現代日本における選挙過程における組織動員と有権者の行動を検討した。そのなかでも有権者の投票行動に着目し、それがどのように業績投票と関連するのかを明らかにすることを目指した。本年は、投票行動について実証的に検証する前に、組織選挙の利益誘導政治との関係について理論的に検討を加え、近年研究蓄積がある比較政治的な利益誘導政治研究の中に本研究課題を位置づける作業を行った。そのうえで、日本におけるクライエンタリスティックな政治家—有権者関係がどの程度、組織動員と結びついているのかについて分析をし、また、有権者がどの程度、動員による社会圧力を感じているのかについてまとめた論文を海外査読誌に投稿をした。その上で、組織動員と有権者行動(認知・投票参加・投票行動)の関連を包括的に分析した論文をまとめた。その中には、組織動員を受けるか否かによって業績投票のパターンが異なるという仮説を検証した章も含まれている。