表題番号:2014B-271 日付:2015/04/09
研究課題液晶性ラングミュア膜の配向揺らぎで見る界面近傍の液晶分子配向挙動
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 多辺 由佳
研究成果概要

界面・表面での分子配向は、様々な分野で基礎・応用両面から重要な研究課題である。本研究では、液晶パネルの性能に大きな影響を及ぼす基板界面での液晶分子の構造と挙動を、光散乱実験と新規解析法により調べた。界面局所構造を取り出すため、バルクの液晶ではなく液晶性ラングミュア膜を対象とし、単分子層液晶の配向揺らぎが下相水の性質にどのように依存するかを調べた。下相をアガロース低濃度水溶液とし、濃度を変えながら上にある液晶単分子膜の配向揺らぎを測定した結果、10-3 wt%という極低濃度溶液でも、配向揺らぎが完全に止まることがわかった。液晶構造には変化はなく、ダイナミクスのみにソフト界面は影響を与える。