表題番号:2014B-115 日付:2015/03/25
研究課題「ポスト・ヒューマン」時代のメランコリーの意味
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 准教授 丸川 誠司
(連携研究者) 教育・総合科学学術院 准教授 丸川誠司
研究成果概要

「ポスト・ヒューマン時代のメランコリー」の意義を探索する過程で、今回はバロック期(1600-70年)の表現の特徴の調査に入った。メランコリーの芸術的表現が、ルネサンス期に、新たな人間中心の世界観のいわばネガとしてデューラー等に見られたとするなら、例えばベンヤミンが予感していたような、それに続く時代の表現の性格を再検討する必要があった。反宗教改革、コペルニクス等の影響による世界観の変化を背景とするバロック期の造形芸術は、概して演劇性、レトリカルな特徴(寓意性)、及び巨大化の傾向等を持つとされるが、それら要素の連関がどのような形で表現され得たか、幾つかのケーススタディを通じての研究が開始された。