表題番号:2014B-078 日付:2015/03/03
研究課題「古典中国」の成立と展開
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 渡邉 義浩
研究成果概要

  中国の理想的な国家モデルである「古典中国」は、王莽期に形成され、後漢「儒教国家」により確立した。「古典中国」は、「大一統」を原則とし、それを保つ手段として「郡県」と「封建」が対照的に語られる。「大一統」の障害となる私的な 土地の集積に対しては「井田」を準備し、あらゆる価値基準を国家のもとに収斂するために、「学校」が置かれる。また、「古典中国」の支配の正統性は、「天子」という称号に象徴される。さらに、現実に中国を脅かす異民族を包含する世界観として、華夷思想を持つのである。「「古典中国」の成立と展開」では、その全体像を示した。「班固の賦作と「雅・頌」」 は、それに関わる個別研究である。