表題番号:2014B-054 日付:2015/03/12
研究課題19世紀後半から20世紀初頭のロシアにおける文学の制度の形成と転換
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 教授 貝澤 哉
研究成果概要

 本研究は、19世紀後半から20世紀初頭のロシアにおける文学の生産・消費のありかたの変化を、その社会的な制度とそれを支える理念の観点から考察するものである。

 本年度はおもに、文学教育、出版・ジャーナリズム、文学研究の三つの観点からこの時代の文学の制度にかんする一次資料および二次文献の収集と読解を継続するとともに、その理念的なバックボーンとなる、言語・文学理論にかんする研究をおこない、20世紀初頭の思想家アレクセイ・ローセフとグスタフ・シペートの言語思想や解釈学について成果発表を行って、文学の根底にある言葉の社会的役割の大きな変化の一端を明らかにした。