表題番号:2014A-010 日付:2015/04/13
研究課題亀ヶ岡式土器に見る呪術的要素の民族誌的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 高橋 龍三郎
研究成果概要
縄文土器一般の特徴として、器形の多様性や文様の加飾性について強調されることが多い。煮炊きなどの実用を越えた中に縄文土器装飾を読み取るわけだが、時に装飾性の取っ手、突起などは機能を阻害する要因にすらなる。パプアニューギニなどの氏族社会で土器の民族誌を調査すると、それら文様や図柄が、単に装飾に留まらず、彼らの精神世界と結びついていることが理解される。呪術や儀礼と関わるのは、それを製作した土器製作者が自身で製作した土器を呪術や儀礼に用いるからである。その証明として、土器以外のj呪術、儀礼遺物である石棒や土偶、岩偶などの文様比較から、きわめて近似した内容であることがわかり、土器そのものが呪術・儀礼用に製作されたことがわかる。