表題番号:2013B-217 日付:2015/04/20
研究課題「田舎性」の考察を通した文化の担い手に関する人類学的研究:ヨーロッパ人類学の再考
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 准教授 竹中 宏子
研究成果概要
 本研究はスペイン・ガリシアの地域的特徴とされる「田舎性」を探究し、それがどのように現代社会において維持/伝承/利用されているかの解明を目的としている。研究は主に文化人類学的なフィールドワークを基にし、夏期に1回調査地に赴いたが、期間が短すぎ、散在する農村住民とラポールを築き、田舎性の生成原理を考察するに足るだけのデータ収集には達しえなかった。しかしながら、最近始められた祭「私は田舎の出身者」に着目するという研究の展開に至ることができ、また、もともと農村などの「田舎」の研究でありながら、近年では都市部の研究に傾斜しがちなヨーロッパ人類学を再考する視点を提供できたと考える。