表題番号:2013B-213 日付:2014/04/10
研究課題動画像非同期コミュニケーションシステムを活用した国際共同カリキュラムの開発と評価
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 教授 西村 昭治
研究成果概要
ウェブ上でセミナーを実施することをウェビナーと称し、ウェビナーを実施するためのシステムも現れてきた。このようなシステムではオープンソースのBig Blue Bottomが有名で、ウェビナー参加者間での画面共有、ビデオチャットが可能となっている。ただし、現在の多くのビデオチャット機能がついたシステムはAdobe社のFlash技術の利用が前提であり、Flashが利用できないApple社製のiOS端末(iPhone, iPad, iPod touchなど)やAndroid端末では利用ができない。タブレット端末やスマートホンが非常に普及してきている現在、iOSやAndroidといったタブレット端末やスマートホン用のOS上でウェビナーが利用できないのは重大な欠点である。

本研究では、次世代HTMLであるHTML5とウェブアプリケーションで双方向コニュニケーションを可能成さしめるWebRTC(Web Real-Time Communications)を用い、Flashプラグイン無しのHTML5対応のウェブ・ブラウザのみで機能し、ビデオチャットを録画して非同期で動画像コミュンケーションを可能とするシステムの開発を試みた。

現時点においては、対応するウェブ・ブラウザがFirefoxに限定されるが、オープンソースのWebRTC録画ライブラリであるRecordRTCおよび、同じくオープンソースの同画像変換ツールであるFFmpegそしてオープンソースデータベースエンジンであるMySQLを活用して、基本的な動画像非同期コミュニケーションシステムを構築することができた。

開発したシステムは現時点では不安定な部分も多く、また対応するウェブブラウザーはFirefoxに限定されている。主たる原因はウェブ・ブラウザのWebRTCの対応がまだ過渡的な状態であること、また利用しているRecordTRTC等のライブラリも発展途中にあることに起因していると考えられる。基本的な仕組みは完成しているので今後はこれらブラウザやライブラリのバージョンアップを待つとともに、さらなる機能強化に努めたい。

以上