表題番号:2013B-069
日付:2014/04/11
研究課題EFL辞書:現在の問題点と電子辞書時代の新しいモデルの提案
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 商学学術院 | 教授 | 山田 茂 |
- 研究成果概要
- 「EFL辞書:現在の問題点と電子辞書時代の新しいモデルの提案」というテーマで研究を行い、下の業績を挙げた。1では、EFL辞書の歴史を概観し、コーパス準拠とuser-friendlinessをキーワードにそれぞれの辞書が平易化し、また類似してきていること、そして現在は電子化の過渡期にあることを指摘した。EFL辞書の特徴と問題点について解説し、問題点の多くが電子化により解決可能であることも指摘した。また、電子化によりスペースの制約が緩和され、フレキシブルな提示が可能になったが、提示法においては改善の余地があることを、実例をもって示した。2では、2つの学習英英辞典サイトと4つのネイティヴ・スピーカー向け英語辞書サイトを、内容、提示法、検索の面から批評した。また、22のチェックポイントからこれら6つの辞書サイトを5点満点で評価した。3は、アンケート調査を基に、使用者が6つの上級学習英英辞典サイトをどのようにとらえているかを分析した。オーディエンスの中にいた、Merriam-Webster社の編集者3人と意見交換をした。4は発信のための学習英英辞典―類義語辞典とコロケーション辞典―を扱った。使用者の発信活動をサポートするには情報量が少ないこと、使い分けに関する情報が十分に与えられていないことを指摘し、類義語辞典とコロケーション辞典の融合にも言及した。本研究の趣旨は、現在の(紙媒体の)EFL辞書の問題点を指摘し、それを踏まえ電子媒体での理想的な辞書の在り方を追究することである。現在は紙媒体の辞書から電子媒体の辞書への移行期にあるが、今の電子媒体の辞書の多くは紙媒体の辞書を電子化し、多少の情報を付加し、検索性を(多少)向上させてたものに過ぎない。つまり、大きな変化はまだ起こっていない。このような状況下で学習英英辞典が有効に活用されるためには、使用者の検索技術を高めることが肝心である。これまで辞書指導はあまり行われて来なかったのたが、5では学習英英辞典を受信目的で使用する際のメカニズムを明らかにし、具体的な指導例を提案した。