表題番号:2013A-802 日付:2014/04/11
研究課題国際政治学における「観衆費用」モデルの実証研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 准教授 栗崎 周平
研究成果概要
本研究課題に対する「特定課題研究」による助成により、2013年には以下の成果を挙げた。
(1)論文"Detecting Audience Costs in International Disputes" に対するR&Rのインヴィテーションを国際関係論のトップジャーナルである_International Organization_から2013年4月に受け、レフェリーおよびエディターから要求のあった追加のデータ分析、分析の他の3つのデータセットにおける追試をおよそ8か月かけて遂行した。その際は、政経学術院の全面的協力を受け、PCを100台を使用し延べ500時間に亘り分析を完了した。その分析結果は予想以上に我々のargumentを支持する結果であった。1月には最終的な改訂稿を確定させるために、共著者を韓国から招き集中的に原稿の最終調整、Revision memoの作成、さらに追加分析に対するSupplementary Material を完成させた。なお、論文の他の付属の書類は、referees and editors の要求項目が多岐にわたったため100ページを超える大作となった。最終的に3月初頭に_International Organization_に改訂稿を再投稿し現在は審査中である。
(2)それと並行して、この分析結果を日本の読者に対して速報を出すことを求められたため(飯田敬輔@東大法学部)、研究手法の初歩的解説を含めた研究速報をまとめたものを『レヴァイアサン』に投稿し、即刻掲載に採択され、2014年4月に刊行された。なお、この研究は学会からの関心が高く、東京大学政策ヴィジョンセンター安全保障研究ユニット(藤原帰一、飯田敬輔)および、早稲田大学商学部における佐々木宏夫を中心とした「金曜セミナー」での報告を求められ、研究報告を行った。


現在は、関連テーマで継続研究となる"Informational Effects of Audience Costs"を同じく政治学のトップジャーナル(American Journal of Political Science) への投稿に向け改訂中である。