表題番号:2013A-6363 日付:2014/04/14
研究課題旧村レベルでの地域営農法人の意義と課題に関する研究-「個と集団」の確執を越えた新たな地域営農システム構築-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 教授 柏 雅之
研究成果概要
 本研究では、大分県の集落営農法人を中心とした実態分析を、大分県農林水産部の協力をいただきながら行った。大分県庁では農林水産部集落・水田対策室の集落・生産振興班の集落営農主幹らから聞き取り調査を行った。そして大分県西部振興局農山村振興部集落・水田班や大分県農林水産部研究普及課の専門職員からとくに大分県中山間地域での集落営農法人の展開動向について聞き取り調査を行った。そこでは、集落営農法人の展開が顕著な広島県や島根県との比較をとおして、大分県での展開の特徴の解明を進めてきた。また大分県の平坦部農村と中山間地域での集落営農法人の展開動向の差異とその要因について検討を行った。さらに柏(研究代表者)が、島根県、広島県における中山間地域での集落営農法人の展開と課題について研究報告を行い、前述の大分県集落営農法人育成担当者らから、意見を聴取しながら相互に理解を深めた。また、「株式会社中津江村農林支援センター」を県担当職員らと共に訪問し、集落営農法人育成の方法と課題について同センター理事から聞き取り調査を行った。現場の集落には、同センター理事や県職員と共に、中津江村・鯛生地区の中川内集落を訪問し調査を行った。そこでは島根や広島とは異なる厳しい水田圃場条件の中での困難な集落営農法人育成の実態について調査し得た。
 さらに、大分県北部振興局の集落・水田第1班担当職員らと国東半島の中山間地域である宇佐市安心院町の「農事組合法人こがらこ生産組合」を訪問し、代表理事組合長から集落営農法人の展開動向と課題とを聞き取り調査し、また意見交換を行った。また、大分県東部振興局専門職員と共に、同じく国東半島の中山間地域である杵築市山香町野原地区の「農事組合法人こめ・こめ・くらぶ」を訪問し、集落営農法人の実態と課題について聞き取り調査を行った。以上、大分県庁の集落営農法人担当職員はじめ出先機関担当職員、さらに集落営農法人代表者らからの聞き取り調査を通して、圃場条件の厳しい山間地区での水田農業の課題の解明に努めてきた。そして、中山間地域水田農業の担い手システムのあり方と、集落営農法人が果たし得る意義と限界、そして限界をおぎうなうための施策のあり方について考察してきた。