表題番号:2012B-259 日付:2013/03/15
研究課題標準テストに基づく経済・金融理解力の国際比較と公民科教員の資質と意識に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 教授 山岡 道男
(連携研究者) 教育・総合科学学術院 教授 稲葉 敏夫
(連携研究者) 山村学園短期大学 准教授 淺野 忠克
(連携研究者) 城西国際大学 准教授 阿部 信太郎
研究成果概要
本研究のテーマは、「標準テストに基づく経済・金融理解力の国際比較」と「公民科教員の資質と意識に関する研究」の2つのであった。
前者の「標準テストに基づく経済・金融理解力の国際比較」に関しては、データ収集を現在しているところであり、2012年度末には、回収した全ての解答用紙のデータをコンピュータ入力の上分析し、2013年度中には、論文を作成する予定である。
「公民科教員の資質と意識に関する研究」に関しては、全国の5,178校の公民科教員に対して2009年度に実施したアンケート調査の結果(標本数1,574名)について、前年度に「高等学校公民科教員の研究:経済教育の視点から(1)」(『山村学園短期大学紀要』第23号、山村学園短期大学、1~49頁、2012年3月)として分析し、その要約版を、「高等学校公民科の経済担当教員の実像:どのような人が経済を教えているのか」として今年度に公表した。また、先の論文の続きを、「高等学校公民科教員の研究:経済教育の視点から(2)」として2013年2月に作成し、現在は投稿先を検討中である。
 また、海外での経済教育の実情を調査するために、8月29日にドイツで開催された欧州経済教育学会主催の第19回欧州経済教育国際会議に参加し、「日本で経済を教える高校教師の特質」というテーマで報告すると同時に、ボン大学内にある早稲田大学ヨーロッパ・センターで、経済教育に関するコロキュウムを8月31日に開催し、ケルン大学のブリギッタ・ウエーバー教授を中心とする研究グループが参加した。その後、9月3日にケルン工科大学を訪問すると共に、マインツにあるグーテンベルグ大学のオルガ・トロイチャンスカヤ教授を中心とする研究グループも、ドイツで経済教育を推し進めている研究者集団であることが分かり、今後の共同研究の可能性について、9月4日にマインツにあるグーテンベルグ大学を訪問して打合せ会を持つとともに、お互いの研究成果と研究方法に関して討論を行った。その結果、マインツ・グループとは、2013年8月25日から30日に香港で開催される国際会議(国際統計学会)に参加し、経済リテラシーに関する分科会を設置して、日本・米国・ドイツの研究者による報告会を持つことを企画した。