表題番号:2011B-303 日付:2012/04/12
研究課題標準テストにもとづく経済理解力の国際比較と標準的学習成果の評価に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 教授 山岡 道男
(連携研究者) 山村学園短期大学コミュニケーション学科 准教授 浅野忠克
(連携研究者) 城西国際大学経営情報学部 准教授 阿部信太郎
(連携研究者) 新潟大学教育学部 准教授 高橋桂子
研究成果概要

 本研究では、科研費申請の時に挙げた3つの調査項目の内の、①「公民科教員のアンケート調査結果の分析」と、②「海外における経済教育の実地調査」の2点に焦点を絞って調査・研究を実施した。

前者の「公民科教員のアンケート調査結果の分析」に関しては、全国の5,178校の公民科教員に対して2009年度に実施したアンケート調査の結果に関して論文(「高等学校公民科教員の研究:経済教育の視点から(1)」)を作成した。アンケート内容は29項目あるが、今回は、①回答者自身に関するフェイス項目である性別と年齢のほかに、教職以前の仕事の有無、教職経験年数、現職の内容、②勤務校に関する質問項目への回答だけを取り上げ、単純集計して分析した。今後は、他の質問項目に関しても、単純集計とクロス集計を用いて、日本における公民科教員の現状と特質を明らかにするために、分析を続ける予定である。なお、この分析結果は、京都の立命館大学のサトライト教室(キャンパスプラザ京都6F立命館大学サトライト講義室)で、2012年3月28日(水)に開催された経済教育学会春季研究集会で、「高校で経済を教える教員の属性と特質」というテーマで報告をした。

 後者の「海外における経済教育の実地調査」については、2011年10月12日(水)から16日(日)かけて米国のイリノイ州シカゴ市で開催された米国経済教育協議会(CEE)の年次総会に参加し、米国の最先端の経済教育に関する情報を収集した。また、これまで共同研究を実施してきた米国側の研究者(ネブラスカ大学リンカーン校のウィリアム・ウォルスタッド教授、ミネソタ州セント=クラウド州立大学のケン・レベック准教授)と会い、約10年前の2002年に日本でテストを実施した米国版高校生用の経済理解力テスト第3版(TEL3:Test of Economic Literacy、The 3rd Edition)の改訂版である第4版が完成するので、これを用いて、2004年度に日米を中心として実施した共同研究の可能性について打ち合わせを行った。