表題番号:2011B-265 日付:2012/04/12
研究課題動画像非同期コミュニケーションシステムの開発とその教育利用に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 教授 西村 昭治
研究成果概要
近年iPadに代表されるタブレット端末の教育への利用が盛んになり、多くの教育現場でも特に海外においては学校全体での一括の導入などが始まっており、教科書やノートに替わる新しい教育ツールとして脚光を浴びている。また、カメラもマイクも装備しているiPadはその教育現場での普及率を考えると非同期動画像コミュニケーションツールのクライアントとして大変魅力的なデバイスである。

本研究課題に関連した研究成果として、2009年にJavaを用い、FlashストリーミングエンジンにRED5、編集エンジンにOpenLazlo、動画変換エンジンにFFmpegといったオープンソースのツールを活用して、非同期動画像コミュニケーションシステムを完成させた。しかしながら、2009年に開発した当該システムの動画配信で利用する配信形式(Flash)にはiPadは対応しておらず、当該システムはiPadでは利用することはできない。

その一方で、最近は非同期動画像コミュニケーションインフラとして活用可能なサービス(UstreamやVYou)、Flashに依存しない動画像コミュニケーションツール(Skype)、非同期動画像コミュニケーションインフラを構築可能なオープンソースソフトウェア(BigBlueButton)などが登場し、これらのサービスを活用することにより、iPadでの利用可能な非同期動画像コミュニケーションシステムが構築可能であるといった期待が出てきた。そこで、本研究では、上述したサービスやソフトウェアを調査し、Skypeを活用することでiPadでも利用可能な非同期動画像コミュニケーションシステムが構築可能であることを明らかにした。

また、想定する活用場面として、国際共同授業を想定し、アメリカ合衆国オハイオ州のCase Western Reserve University(CWRU)と教育プログラムの開発を実施した。