表題番号:2010B-334 日付:2011/03/23
研究課題教育の質保証の観点から見た経済教育の再検討と公民科教員の資質向上に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 教授 山岡 道男
研究成果概要

本研究では、科研費申請の時に挙げた4つの調査項目の内の、国際セミナーの開催による専門知識の獲得と、海外での資料調査と報告の2点に焦点を絞って研究を実施した。
前者の国際セミナーに関しては、東北関東大震災(3月11日)の翌日の12日(土)に開催であったが、海外からは、中国の尹秀艶教授(北京城市学院経済管理学部学)と、米国のカルロス・J・アサルタ助教授(ネブラスカ大学リンカーン校経済学部)の2名を招聘した。当日の日本人参加者は、当初の登録者よりは少なかったが、在外研究で早稲田大学に滞在中の、韓国からの金景模教授(国立慶尚大学)と韓暻東教授(韓国外国語大学)をコメンテータに迎え、短時間ではあったが、日米中韓の4ヵ国の経済教育の国際比較に関して、実り多い情報交換が出来た。
 海外での活動としては、10月6日から9日かけて米国のフロリダ州マイアミ市で開催された米国経済教育協議会(CEE)の年次総会に参加し、9日のリサーチ・セッションで、日本の中学生に実施した、米国で開発された中学生用の経済理解力テスト(TEK)の結果に関して、共同報告を行った。この会議は、米国での経済教育の専門家の集まりであるが、そこでは、これまで共同研究を実施してきた研究者と会い、様々な共同研究の可能性について打ち合わせを行った。その際に、カルロス助教授の日本への招聘を決定した。
また、11月25日から28日にかけて、中国北京市にある北京城市学院東亜研究所主催の学術討論会に参加し、そこで、日本のパーソナル・ファイナンス教育に関して報告を行った。ここでの会議で、中国でも、同大学の経済管理学部の学部長である尹秀艶教授を中心に、経済教育を研究するグループが組織され、様々な活動をしていることが分かった。そこで、尹教授が行った研究の成果に関して、3月に早稲田大学で開催する国際シンポへ参加し、報告をしてもらうことを依頼した。以上より、2つの海外での会議出席の結果、
国際シンポでの報告者の人選が決まった。