表題番号:2010B-306 日付:2011/04/07
研究課題バドミントントレーニングロボットの開発研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 教授 関 一誠
研究成果概要

本研究では、バドミントンのシャトルの自動発射装置をスナガ開発(株)と共同開発した。その開発された装置から投射されたシャトルの精度を確かめるために、高速度カメラ(毎秒10000コマ)で映像を記録した。その映像を分析することにより、このトレーニングロボット(以下 バドロボット)の発射装置の実用性を確認した。実験は、インカレ優勝経験者を含む男女大学生を被験者(2名)として、スマッシュを30試行おこなった。スマッシュインパクト地点から側方10メートルにカメラを2台設置し、そのインパクト場面を映像記録した。その場でコンピューターに記録された映像を映像解析ソフトウエアによって、後日、分析をおこなった。
ナショナルBチームに所属する選手が、バドロボットから発射されたシャトルとのラケット打球点であるX成分を見てみると、時速340kmから300kmまでのシャトルスピード変動がみられた。このような分析を一試技づつおこなった。その結果、得られたデータを解析してみると、バドロボットの投射口から飛び出すシャトルのタンブルが不安定であることがわかった。そのことにより、シャトルをスイングする被験者のタイミングがとりづらいことからシャトル速度にばらつきがみられた。これは、バドロボットからの投射口の調整が必要であることが類推された。今後、このバドロボットの投射口の改善をすることで、タンブルがかからず安定したシャトル投射が望まれ、より実際の局面に近い、再現性の高いインパクト速度が期待される。