表題番号:2010B-252 日付:2011/02/17
研究課題自動車自動運転の実現に向けた周辺環境情報集約プラットフォームに関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 教授 小柳 惠一
研究成果概要
本研究では次世代自動車環境委おける自動運転を実現するために、センサなどによるリアルタイムな道路環境の推測、・刻々と変化する周辺状況の認識を実現するために各種情報を統合して取得、処理、判断を行うための分散プラットフォーム技術について検討している.本年では、大きく分類して、以下の項目の技術に関して検討を行い、特に(II)の項目に関して、モデル化し、評価まで行った.
(I)街中に配置されているカメラ、信号、各種センサなど,道路環境をリアルタイムにおいて認識する技術.具体的には道路,道路標識など環境に依存しない固定的な環境を示す情報と、時々刻々と変化する人間の存在や、自動車といった状況を取得可能なさまざまな情報源からの受信、その情報を管理するプラットフォームを提案しており、このプラットフォーム上における認識アルゴリズムの高速化を行った.
(II)時間とともに変動する周辺車輌、近隣のアクセスポイントと接続されたネットワーク、さらにインターネットを活用して、周辺状況を認識する技術を前述したプラットフォームに追加した。同時に、様々な方式がこれまで存在する車車通信において、アプリケーションレベルでの通信技術を採用し、この方式にインターネットと親和性の高い通信技術を導入することで、本年度では提案プラットフォームの高機能化を中心に行い、評価を行った。結果として、いくつかの媒体から様々な異種情報を集約して統合的に現在の状況を把握することが可能とした。しかしながら、様々なセンサや通信媒体などを,リアルタイムにおける信号において空間的・時間的誤差が考えられ、今後, これら情報の不一致への対応が検討の課題といえる。
(III)(I)と(II)から得られた情報を集約し,その情報を経路案内情報として、利用者に効果的に提示する技術として、集約された多くの情報をユーザにとって瞬時の視認性が高い経路案内を検討した.本研究ではすでに例として,周辺車輌の表示もしくはCG道路により隠蔽するなどの選択が可能な次世代型経路案内システムのデモンストレーションシステムを試作している。