表題番号:2010B-174 日付:2013/05/14
研究課題オンライン同定法による力学情報統合システムの構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 教授 宮下 朋之
研究成果概要
本研究は、材料特性の同定の精度を向上させるため、実際の臓器への力学的作用を明確にする実験中に取得した形状データを使用し、臓器の材料特性の更新を実現した同定法を検討するものである。本年度は、肺構造を対象にし、有限要素モデルの作成および準静的粘弾性解析や粘弾性解析などを実施し、材料特性、境界条件および肺構造のモデル化粒度との関連を実際の実験との整合性を考慮し調査した。また、解析手法として収縮要素を効率的に取り扱う方法についても検討を加えた。材料特性は肺胞や気管支の特性の中庸な特性で変形形状を表現できることが確認できた一方で、気管支構造の影響が高く表れる部位が明らかになり、モデル構築への指針を得ることができた。また、摩擦に関する境界条件は大きな影響を及ぼさないことが明らかになった。