表題番号:2010B-164
日付:2012/04/14
研究課題ユーザの意図を伝えるマルチチャンネルインタフェースの研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 | 教授 | 橋本 周司 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 研究助手 | 阿部友実 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 助教 | 中村真吾 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 次席研究員 | 山口友之 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 研究助手 | スワナラチャタマニイ キティ |
- 研究成果概要
- 本研究は,ユーザとシステムによる共創関係を確立するための新しいインタフェース(postGUI)に関する実践的な研究である.人間-機械インタフェースの有り方は,人間と人間のコミュニケーションをモデルとして考えるべきである,という考えの下に,コマンド(意図)の入力を複数の情報チャンネルで行え,また,同じ情報を複数の表現様式で出力すること,および,ユーザの自由な表現から意図を適応的に理解する学習機能を備えたインタフェースの原理と設計手法を確立することを目的としている.
本年度は口腔内動作を用いた新しいインタフェースの提案,従来のインタフェースによるユーザとシステムのコミュニケーションをより快適なものとするための音響処理システムの開発,ユーザの感性を学習することによりユーザにストレスを与えることなくユーザの好みに合う商品を提案するシステムの考案等を行い,基礎的な検討を行った.
まず,口腔内における舌の自由な動きや噛み締める動きを利用し,手を用いることなく様々な機器の操作が可能なインタフェースの開発を行った.従来主に用いられていた手や足を用いた機械への意図伝達に加え、多彩な入力を行うことが可能となった.また,感性学習を用いた商品提案システムの評価実験では,ユーザがより簡易かつ低負担で目的の商品を探し出せることが可能であることが示された.さらに、ボール型の把持インタフェースをあらたに開発して、身体運動による音響生成のデモンストレーションを行った。音響処理系では,音声を用いた入力を行う際に致命的な問題となる突発的な雑音を抑制するための手法を見出した.
さらに,狭隘部を移動するロボットの支持方法と遠隔制御、圧力センサーシステムの開発とそれによるロボットの安定性確保、RFIDおよびワイヤレスセンサネットワークによる自己位置推定法の検討とロボットナビゲーションの実験を行った。これらの成果は、今後の大型プロジェクト計画へ事前研究成果として組み込む予定である。