表題番号:2010B-155 日付:2011/11/02
研究課題脳の形態形成過程とエンジン内流動場の相似性に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 教授 内藤 健
研究成果概要
ヒトの脳のMRI写真における皺形状と、自動車用エンジン内の流動パターンを比較したところ、3次元的な3つの断面内で、多くの相似性を確認し、さらに、エンジン内の等渦度面が、眼球や鼻孔の形状を驚くほどに再現していることも見出した。さらに、脳内の主要血管系もエンジン内の流跡線と幾何学的に相似であることもわかった。一見すると全く異なる2つの系に、これらの相似性が見られる理由は、
(1)生命の70%が水であり、その流れの中に命がやどるが、その水の流れもエンジンの吸気行程流れも、ともにNavier-Stokes方程式に従うため。
(2)エンジンの吸気行程と脳の発生・形成過程における両者の体積が時間とともに増大し、ともにその幾何学形状が相似であるため。
(3)エンジンの吸気管が人間の首に幾何学的対応しているため。
(4)エンジンの燃焼室ヘッドの形状もヒトのあごの形状に近いため。
である。
また、遺伝子情報や酵素群の反応ネットワークに関する研究も行い、分子レベルでのメカニズムについても解明することができた。