表題番号:2010B-069 日付:2013/05/14
研究課題大学教員・学生の授業観相違と授業改善を結びつける授業評価調査に関するモデル開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教授 三尾 忠男
研究成果概要
 大学授業において、履修意識に幅のある教員免許資格関連科目を調査対象として履修の動機、履修の重要度などを学期当初と学期末にアンケート調査し、同時に実施した授業評価アンケート結果との関係の分析を試みた。
 本学教職科目履修者を中心とした学生意識調査に関する質問紙調査を、前期に以下の方法で実施した。対象:早稲田大学教職課程「教育方法研究」2クラス。回答者211名、実施日:2010年7月15日、マークシート、記述併用型の質問紙1枚。
 結果として、教職に就くという明確な動機のある学生は約半数であり、志望した時期は中学、高校時代が7割を占めている。
 今、教員免許取得制度の議論の1つに、4+α年という意見がある。そこで、「教員免許取得にあたり、大学院修士課程が義務づけられていたと仮定して」教師を[目指した/躊躇した/断念した]については、表3のようになった。この表からは、「教職に就く」ことを目的としている学生の過半数がその延長を肯定的に捉えているといえよう。ただし、社会人経験者による教員採用も進むなか、「資格取得のみ」の学生の多くが、教員免許取得を「断念」「躊躇」すると答えている。さらに、学部での教育実習の期間の不足を指摘する意見があることから、「在籍中に1年間程度の教育実習(例として、集中が3週間程度、他は週1回程度)が義務づけられた」と仮定した場合に、教職を目指すことについて「教職希望者」の3割、「資格取得のみ」は9割が否定的(躊躇+断念)であった。
 調査用紙(試行)による追加調査を、2011年1月に、教職課程科目1科目2クラス、学部教育学専修専門科目1科目、教育学研究科1科目で実施し、現在、集計分析中である。