表題番号:2009B-382 日付:2010/04/20
研究課題NIRS/EEG/HIマルチモーダル・アメニティ指標の構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 教授 松本 隆
研究成果概要

【全体像】
表1はEEG, NIRS, そしてHI(hyperspectral imaging)の得失を列挙したものである。これら)を組み合わせたマルチモーダル・アメニティ指標を構築に挑戦を試みることを目的とした。


           EEG    NIRS   HI
  時間分解能  高い   低い   低い
  空間分解能  低い   高い   高い
  装置規模   中・小  中・小  中・大

            表1
 

【EEG】
まずEEGについてはSSVEPによる注視と、selected attentionによる刺激周波数成分検出を行い、前者で98%、後者で70%の判別率を得た。正準変数を抽出し、非線形判別器を用い、Bayes的枠組みからMCMC(Markov Chain Monte Carlo)で実装した。図1、図2に周波数成分と典型的な判別データを示す。

【HI】
 HIを用い、主として手と腕の画像を波長200nm-1000nmまで約200枚を採取し、現在精査中である。

【NIRS】
NIRSでは、4種類の匂い(ethanol, geranium,jasmine,peppermint)をかいだときの前頭前野の酸化ヘモグロビン分布をNIRSで計測した。図3は、jasumineをかいだときの酸化ヘモグロビン量をpsuedo colar表示したものである。興奮性の匂いであることが見て取れる。
どの匂いについても約01Hzの基本振動が観測されたが、別途行ったEEGではそのような周波数の振動は観測されなかった。この研究内で検討すべきか否かは別として、きわめて興味深い現象と考えている。

 時間・予算の拘束が厳しく、これらを統合するにはいたらなかったが、次年度以後、挑戦していきたいと考えている。2009B-3822009B-3822009B-382