表題番号:2009B-093 日付:2010/04/09
研究課題企業ネットワークにおける協調関係の進化の理論的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 教授 豊泉 洋
研究成果概要
生物の中には、social␣queueという社会構造を持つものがある。social␣queueでは、新規に協 力した個体が、報酬(繁殖の機会)を得るのは、グループに貢献してからである。報酬の遅れが 社会構造の安定性と進化に寄与しているものと考えられる。しかし、そこには、報酬を得られな いことに関するリスクや、報酬の遅れに対する嫌悪感などのトレードオフが存在する。Social␣qu eueの特性を知ることは、プリミティブな社会構造が、どのように高度に発展した社会の構造へ発 展していくのか、さらには、現在の人間社会の社会構造、ネットワーク構造を知る上で、貴重な 鍵を与えてくれる。本研究の代表者は、既に、social␣queueを待ち行列的にモデル化し、little の公式を用いることにより、その一般的な特性を明らかにすることに成功した␣