表題番号:2009B-062 日付:2010/03/22
研究課題小学校キャリア教育のプログラム開発および評価についての発展的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教授 三村 隆男
研究成果概要
「小学校キャリア教育のプログラム開発及び評価についての発展的研究」を課題に1年間研究に取り組んだ。プログラム開発と評価の二つに分けて研究報告を行う。
1.プログラム開発
 プログラム開発のための主に、東京都荒川区立汐入小学校、広島県廿日市市立宮島小中学校、東京都北区王子小学校及び広島県世羅郡世羅町立中央小学校のキャリア教育実践現場に介入した。前の3校では中学校と接続した9年間のプログラム開発を実践・研究した。汐入小学校は連携した区立第三中学校と一緒に昨年11月20日に研究報告会を開催。特に報告書の中のキャリア分科会の「1.分科会構想図」「2.研究の概要」「職業観の発達イメージ図、地域の担い手としての発達イメージ図」のなどに研究の成果を反映させることができた。文部科学省の研究開発学校の指定も受けた広島県廿日市市立宮島小中学校では小中一貫のキャリア教育を立上げから一緒に研究を重ねその成果の一部を日本進路指導協会『進路指導』誌に掲載することができた。広島県世羅郡世羅町立中央小学校による「キャリア教育における国語科授業モデル」は、キャリア教育の視点に立った教科学習の充実の一貫としての読みを確かにするために書く活動を取り入れた国語の授業モデルである。教科学習過程として授業の流れをキャリア教育の視点で示したモデル案は今後小学校における教科を通したキャリア教育実践を検討する上で示唆に富むものとなった。
2.評価
 評価については質的評価と量的評価両方について研究を行った。
①質的評価
キャリア教育の授業案を作成する際に毎回抽出児童を設定し、抽出児童を担当教員が観察する方法をとった。授業研究では観察した教員からの報告と授業者の報告とが総合的に検討され、キャリア教育の評価の一手法として開発の手がかりを得た。
②量的評価
小中一貫校において小学校のキャリア教育の評価を中学生で行う方法を開発している。それは、労働政策研究・研修機構「職業レディネステスト」を中学校で実施し、職業興味を分化を測定し、評価資料とする方法である。データは収集できており今後整理を予定している。