表題番号:2009A-121 日付:2010/04/12
研究課題中近世日本の動物をめぐる歴史図像学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等研究所 助教 黒田 智
研究成果概要
 「動物の会(仮)」を年4回開催して、定期の研究会として軌道にのせることができた。この研究会には、門脇むつみ氏(城西国際大学)、斉藤研一氏(武蔵大学)、斎藤真麻理氏(国文学研究資料館)に研究分担者としてご参加いただき、美術史・日本史・日本文学の各分野から情報交換と研究発表、今後出版を予定している共著についての話し合いを行なった。これらの成果の一部は、各自が研究論文として公表している。
 東京芸術大学大学美術館にて同大学芸術資料館所蔵作品「獣尽図屏風」、「獣太平記」、「花鳥屏風」、「牛馬屏風」の熟覧・写真撮影を行なった。今後は、「獣尽図屏風」を中心に共同研究をすすめ、一般書の刊行をめざす。
 国立国会図書館所蔵「十二類合戦絵」、同「獣太平記」の写真入手、東京芸術大学芸術資料館所蔵作品「獣太平記」の調査を行なった。また滋賀県愛荘町秦川山密増坊の龍神伝承、、同豊郷町犬上神社の犬神・忠犬伝承と龍神説話に関する史料収集、現地調査を行なった。本年度は論文「絵画史料論と動物史」を発表。調査成果をふまえ、今後も「十二類合戦絵」の諸本調査と研究を継続しながら、動物の歴史図像学的研究をすすめてゆく予定である。