表題番号:2008B-288
日付:2009/02/12
研究課題ユビキタスネットワーク上に拡散した動的リソース検索技術及びそのプライバシ保護技術
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 大学院情報生産システム研究科 | 教授 | 小柳 惠一 |
- 研究成果概要
- 本研究の成果としてリアルタイム性及びスケーラビリティ性に優れた新たなインデキシング技術とその生成したインデックスの検索技術を提案している。また、この提案手法が多様な粒度の検索に柔軟に対応可能とするためにシステムはプライバシ保護のための環境適応型情報開示判定技術の獲得が急務であり、その手法及び実装案を提示している。また、本研究代表者はノード分散環境において、統計情報を用いた分散検索システムの提案を行っているが、そのノードのスケーラビリティは現実的なシステムとしては充分であるとはいえないもであった。本研究で提案する分散検索手法は上記の要素技術を満たし、先行研究の固有の課題を解決することになるから、次世代の分散検索システムを提案することになり、その有用性は非常に期待することができることを明らかにしている。分散検索技術の代表的な提案として分散ハッシュテーブル(DHT)技術を用いた多くの提案がある。しかし、これら提案ではメタファイルのハッシュ値と検索クエリのハッシュ値の完全一致による検索を行っている。検索精度の見地に立つと、従来の意味情報を用いた集中型検索システムと比較して精度の低い検索しか実現できていない。本研究代表者は、P2P型分散環境において統計情報を用いた分散検索手法“コニカルサーチ方式”を提案している。この意味情報インデキシングの分散化による課題を解決する提案として本研究代表者らは、各ピアが構築する検索システム間をP2P技術により接続する分散検索システムを提案している。この提案手法ではインデキシングは各ノードのデスクトップ検索の機能を利用することによりシステム全体の性能低下を回避し、同時にP2P型オーバレイネットワークによるノード間接続によりスケーラビリティ性を確保している。上記各要素を満たす手法の提案とモデルを構築し、そのモデルに従ったシステムを実装し、本提案技術の評価を進めた。